■ 2003/04/28(月)01:54
トイレでなごむ。
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 | 今はほとんど読まないが、かつて僕はかなりのマンガ少年だった。漫画家があこがれの職業だったこともある。単行本も何百冊か持っていた。数回の引っ越しでほとんど処分してしまったが、捨てられずに何十冊かがまだ本棚に残っている。 その中でもっとも愛着を持っているのが「スポーツマン金太郎」と「暗闇五段」。 どちらも寺田ヒロオが昭和30年代に少年サンデーに連載した作品だ。寺田ヒロオは、あのトキワ荘出身の漫画家で、一時はいくつもの連載を抱える売れっ子だったが、後輩の石森章太郎や赤塚不二夫、藤子不二雄らがヒット作を連発するようになる頃、筆を折ってしまう。ほのぼのとした地味な作風の彼にとって、居心地の悪い時代になってしまったのかも知れない。 それにしても「スポーツマン金太郎」の"ほのぼの度"は、すごい。何しろ赤ちゃんみたいな金太郎が巨人に入団するんだから。すごい強打者で王や長島もびっくり。川上監督も金ちゃんの大活躍にいつもにこにこ顔。普段はお尻まるだしの腹掛け姿。投手をやるときは捕手は熊(!)。桃太郎もキジやサルを連れて南海に入団(後に巨人へ移籍)。今あらためて読むと、かわいくてたまりません。 「暗闇五段」は、兄弟子の陰謀で崖から落ち、視力と記憶を失った柔道家が主人公。ちょっとサスペンスっぽい作りではあるが、「勇気」「正義」「愛」がやはりほのぼのとしたタッチで描かれている。作者の良心が伝わってきます。 この2作品、最近は我が家のトイレに置いてある。なごみます。 | | |